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「白蛇は神の遣い」 第68回フリーワンライ お題:「白〇〇(動物の名前、例:白兎)」

 物心つく前から、私の体は蛇の住処だ。
 首に巻き付き、背中を這い、一匹の白蛇が自由気ままに暮らしている。
 信心深いお年寄りは白蛇は神の遣いだからと殺そうとしなかったし、せめて体からはがそうと大人たちが手を伸ばすと牙をむき威嚇する。
 いつしか、大人になったら白蛇の嫁になるのだと言われるようになった。

 蛇は可愛い。つぶらな目をしていて、とても大人しい。
 そこまで大きくもないし、怖いと思ったことはない。
 でも私は恋をするなら人間がいいな。
 大体神の遣いだなんて言うけれど、この白蛇は私の体から離れないのだから、遣いの仕事なんてさぼりまくってとっくに解雇されてるに違いないわ。
 無職と結婚なんて厳しいよね。

 私と結婚したかったら働きなさいと白蛇に言い続けてたら、私の十八歳の誕生日に蛇は死んでしまった。
 死んでも働きたくなかったのか。
 真っ青な顔をして大人たちが口々に蛇が死んだのは私のせいだ、災いが起きたらどうするのかと言うので、なんて勝手なことを言うんだろうと腹が立って、私は言った。

「そのくらいで災いが起きて困るというなら、こんな町滅びてしまえばいいのよ」

 そうしたら、誰も居なくなってしまった。
 目の前でさらさらと人も町も土に還って、残ったのは荒涼とした土地だけ。
 なるほど、あの白蛇は私の遣いだったんだね。
 毎日働いていたのに働けなどと悪いことを言ってしまった。
 死んでしまった白蛇に心の中で謝っておく。

 今度はもっと寿命の長い蛇にしよう。
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イマイマイ

Author:イマイマイ
へたれゲーマー。最近はもっぱら家庭用。
本命はテクニクビート。愛してます。

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